【アマプラ映画レビュー】シン・ウルトラマン 庵野秀明総監修 樋口真嗣監督
庵野秀明シン・ウルトラマンはどう?面白いのか!?
ども、バズメンくんのレヴューシリーズです。今回はシン・ゴジラに引き続き、庵野秀明さんが制作するということで話題にもなったこちら『シン・ウルトラマン』の感想を書いていきます。良かった点とちょっとアレだなと思った点を紹介します。大きなネタバレはありませんが、本編内容の話も少々ございます。
シン・ウルトラマン
『シン・ウルトラマン ちょっとアレだな』な点
その1:まず、現代版ウルトラマンなのですが、3分ルールがございません。そもそも3分経過すると警告を発するあの胸の間のポッチもないのであります。カップラーメンとウルトラといえば3分ルールで育った世代としてはちょいと疑問で残念でした。
その2:画面構成が庵野作品感を出すためなのか、庵野的顕示欲を出したショットが多用されすぎ。どういうことかというと、例えば通常の映画では使用されることのないような椅子の肘当ての隙間から出演者を覗くようなカットとか、画面の70%は誰かの影とか物の影とか黒くして、残りの20〜30%の端っこに登場人物を写すなど、一般的な映画ではあり得ない画角からのショットが多いのです。確かにそれは庵野映画の特徴として面白さの担保にもなっているのでしょう。しかし、今回はちょいと多用しすぎな気がします。スパイスとして使うならもう少し少なくていい。気を衒った感が画面構成に出過ぎです。
*以前見た庵野さんのドキュメンタリーで、彼が寝っ転がったり地面にひっくり返ったりして今までに見たことのない画角でのショットを探している姿を見ました。が、そのためだけ、庵野映画だという顕示欲に映画が使われ過ぎているように感じました。純粋に飽きる。
その3:映画が会話劇のような作りになりがち。特に前半。その2でも書きましたが違和感のある画面の多用も手伝って、会話劇仕立てな側面が強いように感じました。そういう映画も好きなんですが、それをウルトラマンで見たいかというとそうでもない。そこを柱にする必要は感じないのです。
その4:これは映画の内容というよりも表記のことなのですが、映画のエンドロールでは総監修 庵野秀明 監督 樋口真嗣となっている。しかし、公式のサイトでは企画・脚本 庵野秀明 となっています。クレジットとしては分かりにくいように感じました。それとも画面作り自体は樋口氏の責任で行ったことになっているのかな?
『シン・ウルトラマン』よかった点
その1:ウルトラマンの飛び方がいい。姿勢がいい。首の角度がいい。反った体がコミカルでもあり惹きつける魅力があります。
その2:CGのレベルが日本の映画としては高い。街の破壊に活劇的な面白さがある。宇宙空間で広がる敵の場面はもうちょっとハリウッドCGとは差があるけれど、全体として冷めることのないレベルでCGが完成しています。
その3:画面作りにレトロな雰囲気とSF的な近未来感の両方を取り入れていて楽しい。後半の宇宙を飛びながら引っ張られていくシーンは昔っぽさの中に今の映画感を上乗せして上手に作ったなと感心しました。コミカルでもあり物悲しさも少しあり良いシーンでした。
その4:登場人物たちの演技に独特なドライ感がある。これはよかった。暑苦し過ぎず、かといってクール過ぎず、バランスの良いドライな演技で会話が進みます。
その5:ウルトラマンの質感がいい。滑らかさとぬめっと感が同居した現代版にふさわしい皮膚の質感が表現されています。昔ながらの着ぐるみとは一味も違った表現ですが、好感を持てるクオリティに仕上がっています。
総括すると・・
若干の飽きと物足らなさを感じはするものの、さすが庵野秀明総監修であり、日本では数少ないCGのクオリティと劇画の見せ方。クールな部分とコミカルな面白さのバランスがよく、視聴時間はすぐに過ぎていきました。
シン・ウルトラマンはAmazonプライムビデオで視聴可能です。(2022/11/22現在)
以上、シン・ウルトラマンの感想でした。みなさんはどんな感想を持ちましたか?まだの方もアマプラで見てコメントで教えてください。
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