【映画見て出し速報レビュー】『DUNE Part2』の良かったとこイマイチだったところの感想

『DUNE Part2』視聴速報レビュー

ゼンデーヤ、シャラメ、レヴェッカ・ファーガソン！のデューン砂の惑星2が公開されたので劇場視聴してきました。今日は早速良かったところと、イマイチだった点をファーストインプレッションが濃いうちに書いておきます。もう一回みたら印象が変わるかもですが、初見での楽しみがどんなところにあったか書いていきます。ネタバレはあまりないように書いていますが、繊細な方はご遠慮ください。

『DUNE PART2』ここが最高だったポイント

・CGがやっぱすごいよハリウッド

最近のCGははっきりとCG味が濃いものと、実写とのすり寄せばうまいのと色々なタイプがありますが、デューンの今回の作品に関しては砂漠で実際撮影したんだろうな、という部分とCGの部分が境なくつくられていて良かったです。見たことのある風景とか建築物が登場して「あ、これもしかして元の映像はイタリアのあれかも」というような発見もあります。エンドロールにイタリアクルーというのが出てきたので、あそこでロケしたのかな？と想像もふくらみます。で、その実在の建造物や砂漠や岩盤などとCGの混ぜ方、合わせ方が秀逸でうまいんです。

・コスチュームや世界観がかっこいい

しっかり前作から引き継がれた色味の少ない世界観と独特のコスチュームがデューンへの没入感を余すところなく発揮していて前半の5分で砂の世界に引き込まれます。

・役者の表情がいい

女優陣がいいですね。レベッカ・ファーガソンの中年にはいりつつあるくたびれた肌とか、苦しむシーンの壮絶な表情など、美しさを売りにしただけではない演技と表情が良かった。ゼンデーヤもかっこいいところはかっこよく撮っているけれど、砂漠の背景が実写っぽいシーンでは疲れた肌感や雰囲気もあってリアルな感触がありました。
シャラメは低い声を出すシーンがあるんですけど、そこは今までにみたことないシャロメの一面を見た気がします。

・悪役もかっこいい

あまり深く書くとネタバレがあるので書きませんが、この映画は悪役もけっこうカッコ良く描いているように思います。おデブのキャラにしても前衛舞踏的なマルボーズ一家が雰囲気だしてますし、敵兵の格好だとか仕草もよいです。基地の未来的な司令部も素敵でした。とくに出だし10分くらいにみせる一般兵の空中での動き、かっこよかったなぁ。あの集団が一番この映画でいい動きだったんではないかと思います。ちょっとクリストファー・ノーラン味のあるシーンでした。もしかしたらこの映画で最も好きな場面かも。

・なかなか姿をあらわさない砂虫

砂虫、影の主役。この巨大な生物がなかなか姿を現さないのが良かったです。全貌をみせないことでワクワク感が何度か楽しめました。演出わかってるなっていう感じ。

『DUNE PART2』ここがイマイチだったよな点

・どこかで見たことある感

世界感がね、かっこいいんですけど全体的に既視感はあるんですよ。他の映画でもみたことあるような気がするデザイン。戦闘機とか、コスチュームとかがもっともっとオリジナリティ溢れるものでもよかったかも。かっこいいんですけどね。
前衛舞踏の集団のような白塗り丸坊主の人たちも黒と白の世界で描けばそりゃかっこいいですよ。絵も締まるしね。そこをもう一歩、独自な未知の宇宙を見せてほしかったです。

・砂漠の世界にじゃっかん疲れる

もうすこし端折ってもストーリーが成立するんじゃないかというくらい砂漠世界のシーンが多いわけです。三時間の砂漠、色のすくない画面構成、ちょっと飽きます。姫たちのコスチュームの細部だとか、水面のシーンだとかをもうちょっと毛色を変えて見せてくれた方が抑揚がついて良かったかもしれない。

・総合的に圧倒的な世界感になっていない

全体の感想として「うぁーなにこれみたことない！」というような感想はおきませんでした。それは他の監督のDUNEを既にみているからかもしれないし、前作があるからかもしれないけれど、「とんでもねーぜコリャ」になる衝撃がほしかった。ハンス・ジマーの重低音で劇場を震わせて白黒の洗練された雰囲気は既に前作で体験しているので、音楽ふくめさらなる飛翔が欲しいなと思います。パート2なので仕方ないと言えば仕方ないですが。

ちなみに私はデヴィッド・リンチ監督版の『DUNE 砂の惑星』でその世界感、キャラクターの濃さ、コスチュームや動きの異常さに度肝を抜かれデューンが好きになりました。現時点ではプライムの無料映画シリーズには降りてきてませんが、Amazonのオンラインで視聴可能→David Lynch版『デューン』 (字幕版)
とんでもない世界観です。（それでも本人は失敗作だと評価している）まだの方はご視聴あれ。

＜デューン2映画館での視聴速報レビューのまとめ＞

かっこいいよ。CGすごいよ、VFXすごいよ、砂漠の世界にどっぷり浸れるよ。これは映画館で見た方が良い作品だよ、大画面と重低音がつくる世界だよ。
ノートパソコンでみるのでは感動がイマイチかもしれませんよ（＊2024/08追記　いや、けっこう家のTVとかPCのモニターでも楽しめるかもしれません。音さえちゃんと出せば。元映像のクオリティが半端なく良いので、pcで見てもかなり綺麗。世界感に入れます。逆に、トム・クルーズのMIシリーズとかのダイナミクスは、映画館でないとだいぶ下がると思いました。とくにトークの場面とかが貧相なドキュメンタリーっぽく見えてしまう場面もあったりします。）

デューン自体にそんになに興味がない人でも、レイトショーとかの割引価格でみれば砂漠の画面に圧倒されるシーンがたくさんあるし損した気分にはならないと思います。ただカップルのデートでいくなら時間が長いしある意味色味が単調なので、あきちゃう人もいるかもしれませんね。
登場人物の説明とかはそんなに丁寧にされないので、前作をみていない方は前作を見てからのほうが良いと思います。三時間あれ誰だろ？と思いながらみるのはつらいので。
こちらはアマプラ会員もしくはAmazonPrimeへ入会すればすぐに視聴できます（2024/3・19時点）、1の内容忘れた方も雰囲気はこちらからどうぞパート1へ→DUNE/デューン 砂の惑星(字幕版)

では、きょうはこんなところで。またレビューでおあいしましう。