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【映画レビュー】えっ人類が全滅?ノアの箱舟ってこんな話だったっけ新解釈『ノア 約束の舟』

ラッセル・クロウが聖書の洪水逸話から主人公ノアを熱演

ノアが人類を終わらせる使命を受けたという想定の新解釈『ノアの方舟(箱舟)』を映画化した意欲作。聖書の内容とは異なる脚本が波紋を読んだ作品でもあります。なんとなくノアの箱舟ストーリーを知っている方が見ると「あれ?ノアの箱舟ってこういう話だったっけ?」と疑問符の浮かぶお話になっています。

どの辺が定説と変わっているかを含め、この映画の見どころを今日はお伝えします。

 

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『ノア 約束の舟』の変わっているところとあらすじ

本来箱舟の物語は、地球上の生物を広くつがいで集め、洪水から守ること。そしてその後に再スタートする地上を人間として手入れし、生き物と共に広げていくこと。その使命を全うするように天啓を受けたのがノア一家。というのが一般的なノアの物語だと思っていたのですが、ここでは全然違いました。

まず、ノアの家族構成が原典である聖書の記載とは異なります。ノアの息子たちにはそれぞれ三人の妻がいると聖書にはありますが、この映画では違います。長男には妻となる人がいますが、彼女は傷を受けているため妊娠できない設定です。そして他の二人に女性はいません。箱舟に乗ることのできた女性は傷のある彼女とノアの妻(ジェニファー・コネリー)ただ二人。

つまり、この箱舟に乗ったところでもう人間の子孫は増えないということなんです。誰も子を産まない。残された寿命を全うするだけであとは終わり。ノアは「一番下の息子が最後の人類となる」と宣言します。人間に任せても良いことはないので神は人類のない地球を再創造する。人類を除き、この船に入った動植物だけが次の地上を満たすのだと。

ここで家族は「え〜」となるわけです。みんなで死を待つだけなの〜?それじゃあ生き残ってもしょうがないじゃーんという状況です。しかし、息子とちは結局のところ従順に従い人類の最後を見つめる航海(洪水)に出発します。果たして、人類は滅亡するのか、その後の地球は?というのがあらすじです。

CGで登場する堕天使も珍しい視点

ところで、この映画でノアを助ける堕天使が登場するのですが、この堕天使たちも一風変わっています。彼らはかつて神に反いた行動をとったため、羽をもがれ地上に落ちました。そして汚泥を固めたような動く岩の怪物となって荒野でひっそりと生きています。彼らはロックマンとでも名付ければ良さそうな見てくれで、人の何十倍もある巨体が全て岩でできています。そして怪力。人類を嫌ってもいます。

しかし、彼らはノアだけは信じているのです。

なので、ノアの箱舟作りに協力。外敵からも守ってやります。

*この先は強めのネタバレを含みますご注意ください。

 

この映画『ノア 約束の舟』の見どころと主題?

人類を終わらせ、人間の介在しない地上を始める使命を受けたと感じているノアは、なんとか外敵から無事に守った船と家族で洪水の中を漂います。ところが、義理の娘でもある長男の傷ついた恋人が妊娠していることが発覚します。傷を受けて妊娠できないはずの彼女のお腹が大きくなります。それはある奇跡の結果なのですが、妊娠したことにノアは驚愕します。子供が産まれてそれが女性なら人類は継続されてしまう。この先も子供を産み続け、生きてしまう。それは彼が神から仰せつかった使命に反することだ。そこでノアは言い放ちます。

「子供が女なら殺す」

家族一同ドン引きします。そりゃそうです。ノアの奥さんからしても可愛い息子が授かった孫です。みんなで絶句。ノアだけが神との約束の狭間で気が触れたように恐ろしい顔をして頑固になっています。
「こんな馬鹿げた父親とはおさらばするぜ」となるのも当たり前です。子供を授かった彼女と息子はノアに隠れて小さなボートを制作、子供が生まれる直前に逃げ出す準備を整えます。しかし、全然バレバレでノアもその状況をチェックしてる(笑)

そして時が満ちます。雨は止み、洪水のピークは過ぎました。臨月を迎え、間も無く子も産まれようとしています。さぁ逃げよう非道な父から。みんなが出発を見守る真昼間(笑)
全然隠れて出発とかではないところに必死さが伝わりません。そしてもちろんチェックしていたノアが現れ彼らの計画は潰されてしまいます。

「あなたお願いよ私たちの息子の子供、孫なのよ。命を授かったのよ」と妻であるジェニファー・ロペスは鼻汁を垂らしながら迫真の演技で迫ります。しかしラッセル・クロウ扮するノアは神の命に揺るぎません。
いよいよ子が生まれます。

動物を満載した巨大な船、箱舟にお産の叫び声が響きます。

生まれたのは・・・・!!!?

ここまでにしておきましょう。

ともかく、生まれそうな子供、人類を引き継ぐ子孫を殺そうと目論むラッセル・クロウ。その狂気を止めるジェニファー・ロペス。そして妊った娘(エマ・ワトソン)の迫真に満ちた後半の演技が見どころです。
出だしには想像できなかった展開とCGによる姿を変えられた堕天使たちも目新しい(CGとしてはレベルがいまいちですが)お話になっています。
途中で虹が現れるシーンがあるのですが、これも生命の祝福ではなくてゲイパレード、あるいはLGBTQで表現される虹なのでは?と勘繰ってしまうような、斬新さがこの映画にはあります。

今回はだいぶ突っ込んだところまで書いてしまいましたが、新解釈ノアどうぞお楽しみください。

 

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