【Sony α9iii】グローバルシャッターとローリングシャッターの違い FX30は電子シャッター
SONYの新作カメラα9Ⅲ発表でミラーレスにグローバルシャッターが搭載されました!
2023年の11月9日に発表されたソニーのカメラa9iii。ミラーレス機として世界初グローバルシャッター搭載ということで大いに盛り上がりましたが、グローバルシャッターとはなんだということちょっとメモっておきます。
メカニカルシャッターと電子シャッターの違い
シャターには大きくわけてまず二種類あり、電子式の電子シャッターと機械式のメカニカルシャッターがあります。
メカシャッターが物理的に幕を下ろすことでシャッターを切るのに対し、電子は電気的にセンサーの上から順に情報を読み取るローリングシャッター方式が多く採用されています。
そこで問題になるのが一枚の写真の中に現れてしまう時差による歪みです。ちなみに、今回ソニーの発表で話題になったグローバルシャッターは、電子式でありながらその問題を克服します。それは”センサー全体の情報を同時に読み取る”ことで時差を無くし歪みを解決します。
電子シャッターの時差による歪みとグローバルシャッターでの解決
電子シャッター(ローリングシャッター)では時差による歪みが一枚の写真の中に現れやすくなります。この現象ですが、普段の家で過ごす日常生活スピードなら問題は起こりません。しかし、車に乗りながら撮影すると分かりやすいですが、レースやスポーツ、動物等、早い対象物(または自分が高速で移動する)撮影を行うとこの問題に直面します。以下の写真がその結果です↓
この写真は高速道路を走行中に撮影した壁ですが、タイル張りの縦の線が斜めになっているのが分かります。この線は現実には直線で真っ直ぐ下へ伸びているものなのです。
ちなみに、上の写真はFX30で撮影。FX30は写真機ではなく、シネマ機なので元々静止画機能はそれほど強化されていません。そしてFX30は電子シャッターです。(逆にa7iiiは機械式シャッターです。)
なぜ電子式は歪みが発生するか?
先にも述べましたが、電子シャッターでローリングシャッターを採用していると、センサーは情報を上から順に読み込んでいきます。日常の家庭でのスピードならなんら問題のない速度で読み込まれるわけですが、スピードのある対象物にはその読み込み速度が追いつかなくなるわけです。
以下に、先ほどの写真に縦線を入れた画像を貼ります。これでわかるように、撮影者が高速(時速80Km)で移動していると、上部の読み込みから下へ行くほど車窓の壁が左へ流れます。それはセンサーが読み込む間に車が右へ進んでいるからです。
FX30で撮影した高速道路の車窓写真↓
FX30は電子シャッターなのでシャッターを切ると上から順にセンサーが情報を読み込みます。そうすると画面の下の部分は車が右へ移動しているので、車窓は左へ流れ歪みます。つまり、シャッターを押した瞬間が上、センサーの読み込みが終わる瞬間が下になります。
この写真では車の助手席側から横を向いて撮影しました。なので、この時差により、センサーが読み終える最後の段階では画像のように本来直線である縦の位置がずれて歪んだ絵になってしまうのです。これはシャッタースピードを上げても解決しません。ちなみに上の写真は1/3200sです。
さて、本題です。
ソニーの最新ミラーレス機にグローバルシャッター搭載の何が凄いのか?
つまりは上記の歪み問題を解決するシャッターがグローバルシャッターということです。電子式でありながら、センサーが情報を上下左右同時に読み込むことで歪みの元となる時差を無くします。同時に一枚の写真情報を記録できるので時差がなく、歪みが発生しないということなんですね。縦の線が真っ直ぐ縦の線として表現できる。これに多くのカメラマンが反応したわけです。
もっと詳しく知りたい方はこちらのサイト・ログカメラさんが見やすく、バズメンくんも参考にさせて頂きました。皆さんもよろしければどうぞ→https://logcamera.com/grshutter/
何を撮りたいかによってカメラの適性は変わってきます。それぞれにあったカメラを選ぶのが幸せですね。バズメンくんが最近使っているソニー/Cinema Line カメラ / ILME-FX30B (←Amazonリンクへのアフィprです)はローリングシャッターなので今回のような高速撮影には向きませんが、動画撮影の体験は別物です。色味も最高にテンションが上がる10bitですし、撮影が楽で楽しくこなせる設定やボタン配置が多く準備されています。なんとタリーランプを点灯させることもできます。当ブログではFX30の使用感や情報を載せていきますので是非チェックしてください。ではまた!
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