「プライベート・ブロックチェーン mijinとは」産地偽装や所有者証明、流通履歴に革命
仮想通貨を担保している技術が流通やアポスティーユ証明に変革を起こし始めた。
mijinがトレサビリティーの信用を担保?
テックビューロが新たな案件を発表しました。
それは、テックビューロ(Techbreau.jp)が持つ自社のプライベート・ブロックチェーンであるmijinでジビエ肉を管理するというものです。
ついにmijinの、初の公開可な大型「実用」案件でござる。
ジビエ振興協会、ブロックチェーンでジビエ肉を管理 : 日本経済新聞 https://t.co/y1bkSbRXts
— mijin (@mijin_io) 2017年10月2日
ジビエ!
これまた面白いところに進みましたね。
ジビエといえばヨーロッパで盛んな野趣溢れる狩猟料理。鹿や猪、野うさぎなどを季節に楽しむものですよね。
日本でもマタギという熊や鹿を狩る狩猟のプロ達がいますが、そのジビエ肉とブロックチェーンが合体?
どうやら流通経路をブロックチェーンの技術で管理するということのようです。
流通経路をブロックチェーンで管理
肉の流通管理、これは新しい取り組みですね。
むしろ、これからどんどん食品流通をはじめとした、「物や事柄」の流通履歴がブロックチェーン上に展開されていく時代が来ると思われます。
食品業界ではブロックチェーンによる履歴証明が当然のこととして広まる時代がすぐそこに来ています。mijinがその口火を切った。これは頼もしい。
産地偽装している業者は冷や汗ものですよ。
おめでとうございます。#mijin https://t.co/Xlomd0zr9B— バズメン (@kjkix) 2017年10月3日
これまで、産地を偽ったりするというニュースは後を絶ちませんでしたが、このブロックチェーン上の技術を使えば改善されることも多数あるでしょう。
産地偽装を困難にする技術
過去にはイタリアの高級オリーブオイルが、実は安価なオリーブオイルで薄められていたり、偽装されていたという事件もありました。
この様な事態を防ぐ一助としてmijinのブロックチェーン技術が活かせます。
生産地で物品に紐付けられたブロックチェーン上の情報は改ざんが難しいことから一定の証明に役立ちます。
例えば、オリーブの実を収穫した農園で製品タグをブロックチェーン上に刻みます。
次に圧搾する業者の元へ辿り着いたオリーブの実が証明やトークンを得て、次の行程へと進められます。
やがてオリーブオイルとして精製され、船で日本へ到着。
ブロックチェーン上の証明を元に原産地呼称や製品履歴を表示して販売されます。
ただ、ここで実際の商品を偽造される可能性も考慮する必要があります。
こんな意見もあります。
ワタリさんのTwitterより
ブロックチェーンに書き込む人が偽ったらそこで「誰も覆せない偽装」が成立する。また、ブロックチェーン上の情報と食品のそものは物理的にリンクしてないので途中で取り換えてもバレない。産地証明にブロックチェーン使っても、現状と大差無い。食品業界で広まるとしたら、社内物流の効率化だろうな。 https://t.co/rsake9QwFz
— ワタリ (@neboke_neko) 2017年10月3日
確かに、オリーブの実ひとつひとつに物理リンクを貼付けることは難しいでしょう。
そして、最初の偽りがバレなければワタリさんのいうように「誰も覆せない偽装」が成立する可能性もゼロではありません。
オリーブ油を例にみてみると、農家さんが自社農園で採取した実を偽らないという大前提は必要です。やはり人が行うものですから性善説に頼る部分は少なからずあるはずです。
ただ、一旦オリーブ油としてタンクに詰められたならば、そのコックの部分に開栓するためのパスフレーズのようなものを設置すれば偽造を減らせると思います。
一度切りしか有効ではない暗号でタンクの取り出し口をロックしておく。その暗号は規定の到着した場所でのみ開示される。
ブロックチェーンで鍵の持ち主を特定できるので、誰が開栓したかを時点を遡って調べることができる。
総量をブロックチェーン上で管理しておき、その後の最終消費まで履歴を追従することが出来ればかなり偽装は減らせると思います。
総量と消費の相対的な履歴をブロックチェーンの台帳に記入していく
総量100トンがどこへ辿り着いたのか最終曲面まで履歴を辿れるシステム。
今まで消費者は製品のラベルをみて「A社が販売しているイタリアのエクストラ・バージン・オイル」までしか遡れなかった。しかし、ブロックチェーン上に記載された台帳を閲覧できるようになれば、そのオリーブがどこで採れ、誰によって圧搾されたのかという履歴を遡ることも可能。
それは消費者だけではなく、誠意ある生産者にもプラスに働くでしょう。
どの業者を経て、最終的にどこでどの程度の量が消費されたのか台帳で確認できるし、ブランド化としての付加価値も付けやすい。
これは数年後には当たり前なこととして食品のトレサビリティーに導入されていくのではないか。そんな風に感じる技術です。
mijin ブロックチェーンの未来
テックビューロのmijimが行う「ジビエ」の流通管理。一瞬、規模は小さく思え、案件としてどうなのだろうという方もいらっしゃるとは思いますが、このひとつの出だしがやがて標準という地位を占める可能性は充分にあるでしょう。
数十年前まではコンビニの食品ラベルに「成分表示」が添付されるなど誰も思ってもいませんでしたが今では標準となっています。
また、ネムという暗号通貨では証明書の発行が既に可能なのですが、この技術も将来の普及が楽しみです。
iPhoneなどの電化製品にブロックチェーンを導入し、盗んでも所有者証明が整合されなければ起動できないという様な技術は直ぐにでも実現可能と思います。
もちろん二時流通の問題や性善説に頼る部分の大きさなど、諸問題はありますがブロックチェーンによってあらたな流通の仕組みが提示されているのは間違いありません。
暗号通貨よりもこの応用範囲の広さがブロックチェーンの将来をより明るく照らしているといっても過言ではないでしょう。
「履歴と証明」これは今後より一層ブロックチェーンで活用されていくことになります。
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