JPモルガン、証券会社、銀行にとってビットコイン(暗号通貨)が脅威な理由
暗号通貨が広まるにつれ、過去に権力を握って来た企業やシステムからの風当たりが強くなっています。
しかし、一度生まれてしまった技術は消すことは出来ないのではないか・・
ビットコイン(仮想通貨)はブロックチェーンの序章に過ぎない
先日9/12の会議の席で米JPモルガン・チェースのCEOがビットコインを否定する以下の様な発言を行いました。
引用>「ビットコインは続いていかない。どこからともなく通貨を生み出せたり、それを購入する人が本当に賢いと思われているようなところでビジネスなど出来ない」(中略)JPモルガンのトレーダーが暗号通貨を取引しているとしたら「即刻解雇する」https://t.co/0ETcSWbnU3
— ティミー玉手@Vancouver (@timmytamate) 2017年9月14日
脅威を感じているのでしょうか。
そもそも通貨は『信用+α』で成り立って来たと思う。
10円玉は10枚で100円になり、100円で卵が6個買えますという信用+銅としてのモノの価値。
大昔の金貨や銀貨ならもっと分かり易い。
<額面以外の金貨の価値>
仮に金貨の価値がとても下がったとする。今まで金貨一枚で卵が100個買えたのに、ローマ金貨が卵1個とすら交換してもらえなくなる。
大暴落。
なんだけど、金貨自体は金の素材を活かし、叩き伸ばして指輪にしたり、ピアスを作ったりして別の方法で利用でき、その輝きには一定の価値がある。
上げ下げする信用からくる価値ではなくて、金の素材そのものがもつ価値。
この+αを持った硬貨は段々廃れていき現在は紙幣の方に高価格が設定されている。
銅貨やニッケル貨、真鍮貨よりも紙のお金が高価だということを皆で信用している。
紙幣は金や銀、銅よりも付加価値としての利用度は低い。ノートのように書き込むスペースもないし、絵画のようにコレクションして鑑賞するには複製が多過ぎる。
紙幣は一見、+αの部分は限りなく少なく見える通貨。
それなのに硬貨よりも紙幣が高価なのは運び易いという事実がある。
金貨を千枚持ち歩くより、「金貨千枚分」と記入した一枚の紙の方が圧倒的に軽く、運搬や収納に向いている。これが紙幣の+αだ。
そして、ビットコインのような紙幣よりも軽く、持ち運び易い暗号通貨が現在誕生した。
<ビットコインの付加価値>
前出のモルガンCEOの発言ではビットコインについて「どこからともなく通貨を生み出せたり」という話があった。
確かに、トークンはどこからともなく誰でも発行できる通貨なのでそういわれても仕方の無い部分はある。
(別記事「カウンターパーティーで独自通貨を発行してみた」もご覧下さい)
けれど、ビットコイン自体はどこからともなく生まれたわけでもないし、生み出せるわけでもない。
プログラマーがパソコン上で細工して100万円分のビットコインを新たに生み出そうと思っても、それは限りなく難しい。偽札を作るより遥かに難しいのだ。
なぜなら、そこにはブロックチェーンという革命的な技術が導入されているからで、ブロックチェーン台帳に記載されたデータは個人や企業、国家であっても実際に取引が行われていないコトを記入することは出来ないし、書き換えを行うことも出来ない。
このブロックチェーンこそが世界経済や文化を大きく変える先端技術。
つまりビットコインはあくまでも序章に過ぎない。
もちろんこれに気が付いている証券会社や銀行、クレジットカードを始めとした金融系企業、国家、土地管理の利権者は世界中で脅威を感じ始めている。
暗号通貨に対する批判やネガティブキャンペーンが露呈するのは、ブロックチェーンに対する理解度の浅さか、むしろその脅威の大きさのどちらかだろう。
話がそれてしまったけれど、ビットコインつまり暗号通貨にも信用以外の+αがある。
<暗号通貨の持つ+アルファー>
仮想通貨には金や銅のような実体がなかったとしても大きな付加価値がある。
それは、ひとつに・・
今までの人類の歴史上もっとも軽量な通貨であるということ=たった一人で何十億も持ち運べる初めての通貨。
そして船が沈没しても価値が海底に消えないこと。
盗賊に盗まれる危険を圧倒的に減らせるかもしれないこと。
世界から両替という概念を消すかもしれないこと。
クレジットカードや銀行等で当たり前になっている第三者介入による金銭授受の手数料を滅亡させるかもしれないこと。
また、一人一回きりの投票権を付与することが可能といったブロックチェーン技術に基づく価値もある。
こういった幾つもの付随点がビットコインのもつ+αの価値です。
紙幣よりも圧倒的な+αがある。
それは既存の仕組みや価値観を壊す革命的な破壊力も備えている。
この脅威を理解していれば、JPモルガン・チェースCEOダイモン氏のネガティブ発言に続いて、翌日にビットコインについてのマイナスな意見を表明する既得利権者が他にいてもなんら驚きはない。
T.KamadaさんのTwitterより
昨日はダイモンが「ビットコインは詐欺」と発言しました。今朝はアリアンツの主任経済顧問を務めるモハメド・エラリアンは、現在のビットコインは割高であると述べています。現在の価格の半分、または三分の一が妥当な価格という見方を述べています。https://t.co/enfZZP5Ksa
— T.Kamada (@Kamada3) 2017年9月13日
*彼らは自分の利益や相場操作の為にあえて無知な振りや発言をしているという可能性も多分にありそう。
しかし、BTCの妥当な値段とはいったい?
通貨の妥当な値段とは一体なんだろうか。しかも、EUや既存の国といった基盤を取り払ってしまった暗号通貨の妥当値とは?
数年や数ヶ月といったチャート以外の目線でその値を正確に決められる人が果たしているだろうか。
今のところ、『ビットコインを買収』などという暗号通貨への不理解を大々的に発言してしまう日本のファンドマネージャーには到底無理そうだ。
お、話題の「ひふみ投信」のファンドマネージャー藤野さんがビットコインを「買収」とか面白いこと言ってる。
まぁ、新興株に努力値全振りしてるから、ビットコインのことをSuicaやEdyの世界版みたいなもんと理解しとるんやろなぁ・・・ https://t.co/ExeQjeBoyH— サトウアツシ (@a2shi_sato) 2017年9月13日
仕事として記事を書いたり、お金を得ながら勉強しているであろう著名なファンドマネジャーでもまだ暗号通貨に対する知識や情報が追いついていないのだから、ビットコインや暗号通貨の発展はまだまだこれからだし、ブロックチェーンに到っては尚のことだ。
つまり、仮想通貨・ブロックチェーンはまだこれからなのだ。
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