【映画レビュー】『キングダム』大沢たかおさんが半端ない異様さを醸し出し主役を食った映画
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原泰久氏のベストセラー漫画を実写映画化した『キングダム』レビュー
早くもパート2がAmazonプライムビデオに降りてきた歴史大作『キングダム』のパート1を見た感想です。
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まずはあらすじ
『キングダム』は遥か昔、紀元前の中国を舞台にする歴史物語。秦の始皇帝を目指す若き王様とその仲間たちの映画です。群雄割拠する騒乱の時代に、若き王と、戦災孤児が出会い仲間になります。そこから王として、あるいは戦国武将として成り上がり、中国を統一する夢に向かって奔走する姿を描きます。日本人が演じる中国の歴史大河ドラマです。
出演人は山崎賢人、吉沢亮、長澤まさみ、大沢たかお、石橋蓮司など錚々たるメンバー。
原作の漫画はこちら>>
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第一印象『キングダム』Part1
全体としての第一印象ですが、既視感があります。どこかでみたような映像。例えば『グリーン・デスティニー』やジョン・ウー監督の『レッドクリフ Part Ⅰ』など、同じ中国を舞台にした歴史大河系映画でみたような作りが随所にあります。キャラクターもスター・ウォーズや北斗の拳から引っ張ってきたような雰囲気もあります。なので目新しさはありませんが、決してレベルは低くなく、むしろ日本映画としてはかなり高水準なCGを使っています。
ちなみに監督の佐藤信介さんは大のiPad好きで、普通は紙でやり取りする映画制作の現場にiPad Proを持ち込み、スタッフに配布して制作運営を行なったそう。参考:https://funq.jp/flick/article/486730/
日本で大ヒットを記録した今作の見応えがある部分
今作一番の見どころは役者でしょう。しかも主役ではなく助演の大沢たかおさんに間違いない。
このキャラを原作漫画に負けじとキャラ立ちさせた配役・演出の手腕はすごいです。ある種、主役を食った映画になっています。『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジョニー・デップが、オーランド・ブルーム(主演)を食ってしまったのに似ています。
大沢たかおさんの演技と配役でかなりこの映画が太くなったと思います。他の主人公たちは若手でそれだけでも人気があり、美しい顔立ちと生き生きした表情で価値がありますが、正直代役が効きそうです。他の今をときめく美形細マッチョと、とって変えても成立しそう。しかし、大沢たかおさんの役はちょっと無理。それぐらいキャラ立ちと演技が冴えています。
『キングダム』パート1感想のまとめ
CGも非常に上手に作られている本作は原作漫画を読んでいない人でも十分楽しめる作りになっています。大沢たかおさんを初めとした実力派の役者さんが若手を上手くサポート(食っちゃったともいう)、目新しさはないものの目立った違和感を感じずに映画に没頭できるCGクオリティと相まって楽しく2時間を過ごせます。これを日本映画でやるのはなかなか難しいのですよね〜。
ちなみにCG映像の面白さだけでいえばこちらの作品『サイレント・トーキョー』が一枚上手。爆破のシーンは同じ日本の映画の中でも、新しい映像体験をさせてくれます。炎に若干の違和感はありますが爆風描写は見事。そこだけに全力を尽くした映画と言っても過言ではないほど。
キングダムの原作はまだ継続中の超長編ドラマなので、まだまだ続編はいくらでも可能。毎回ヒットさせて継続してもらいたいですね。今時点では『キングダム2』がアマプラ等に降りていますので、まだみていない方は今作パート1を見てから続編を楽しんではいかがでしょうか。
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