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【アマプラ映画レビュー】『リザとキツネと恋する死者たち』の見どころと不思議


リザとキツネと恋する死者たち(字幕版)

ハンガリー映画『リザキツ』この映画の見どころは壁紙と調度品と背景だ

今日のレビューはバズメンくんは初めて観る監督で、ハンガリーの映画です。

あらすじは日本の小説が好きなおひとり様女性が、とあるコミカルな悪霊に憑かれてしまい、せっかく出会った男性が次々と死んでしまうというコメディー。そして、その悪霊はなぜか日本の狐に由来する伝説です。そのため、舞台は1970年代のブタペストですが、随所に日本由来のシーンが入ってきます。このブタペストと日本という異色の組み合わせが映画の色になっています。

 

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リザとキツネと恋する死者たちの見どころ

ズバリ、この映画の見どころを書きます。

壁紙と背景、セットがいいです。
監督は当地では著名なCM監督らしいですが、セットで使用されているデザインされた壁紙や枕の織り生地、布団カバーが最高です。色彩や柄などテキスタイルの細部にまでこだわって画面を作っています。家具や食器などを含め、画面全体の色調を丁寧に作り上げた上で登場人物たちを配置、絶妙で独特な一体感のある絵になっています。
バズメンくん的に特に気に入ったのは入り口と階段にある壁の質感や呼び鈴のかわいさ、室内のテキスタイル。それから街灯や照明のデザイン性、階段の手摺りのシンプルな細い美しさなど、直接映画の筋とは関係なさそうでいて世界観を支える重要なパーツとなっているこれらのディテールに惹かれました。

映画自体の展開は一見どこかで見たような覚えがある

なんとなく、画面の作り方や話の持って行き方に既視感があります。あえていうならアメリやウェス・アンダーソン映画の絵作り、コミカルさ、おしゃれさ、をぷんぷん匂わせます。この辺りはCM監督ということで流行りに敏感な点が出ているように思います。これがウケるというのをよく知っている人たちが作った映画。この辺りはウェス映画ファンには若干鼻につく方もいるかもしれません。「真似しやがって」的な。

しかし、独自で魅力的な部分もありあす。

その1:全編に渡り、変な日本の歌(オリジナルなのか?)が挿入されるのですが物凄く気になる歌なのです。気になるというか放っておけない、別にいい歌ではないので聞きたいわけではないのに耳が覚えてしまう。ずっと聞いていると癖になり、もう少し聞いていたくなる。変な、とても変な曲なのです。食べ物で表すなら燻したたくあん「いぶりがっこ」でしょうか。別に美味しくないんだけど、なんか変な味が口内に残って、しばらくするともう一枚口に運んでしまう。
歌われる日本語の歌詞も正しい日本語なんだけど、どこか日本語ぽくないというかなんというか・・・絶妙な気持ち悪さ。
他の劇伴音楽もなかなか独特の魅力に溢れていると思います。単にレトロコミカルな音作りだけではない、面白い体験を耳に与えることができる映画です。

その2:登場人物の美酷が絶妙な塩梅。主人公も超絶な美人ではなく、アメリ的な可愛さに満ちた感じでも全くありません。東欧的で済ませていいとも思えないような容姿の登場人物たち。超美人・超美男子でもなく、そんなに可愛げもなくパッとしない。でもこのパッとしない感が映画にマッチしていると思います。主人公からしてそんな具合なものですから、他に登場する女性陣も絶妙に微妙な雰囲気。子供さえ特段可愛くない。この不思議な人選も映画の独自色と魅力になっています。

 

こういった不思議さとコミカルさ、細部のおしゃれさなどに翻弄されている間に、あっという間に終演まで時間が過ぎて行きます。色々な角度から楽しめ、固有の癖にハマる人がいてもおかしくない映画だと思います。

さて、最後に代わりに観ても良いかもしれないオススメ映画をご紹介しておきます。

天才マックスの世界

こちらはウェス・アンダーソンの映画なのですが、その中でもややマイナーな作品。主人公のマックスは、天才だけどちょっと一本抜けた高校生。その彼が退学の危機と、かわいい年上の先生への恋心を抱いておくる青春コメディです。楽しさとちょっとした切なさをウェスがうまーく調理した逸品です。個々のキャラクターに愛情がたっぷり。さまざまな立場でそれぞれの役者が良さと切なさを醸しています。是非。

 

今回紹介した映画は現在(2022/11)はAmazonプライムビデオにて視聴可能です。
リザとキツネと恋する死者たち(字幕版)
まだの方は是非ご覧になって歌を口ずさみながらコメントをください。では、最後までありがとうございました。また次回のレビューでお会いしましょう。

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