【映画レビュー】アダム・ドライバー主演『ホワイト・ノイズ』ノア・バームバック監督の80’s

これはパンデミックかコメディか？アダム・ドライバー好演作品

ども、バズメンくんです。今日は80年代感溢れる映画『ホワイトノイズ』です。いや〜不思議な見心地が残る面白い映画でした。バズメンくん的にはもう一回観ないと把握できていない部分、見逃している大事なことがありそうでモゾモゾしていますが、先に簡単なレビューを書きます。＊大きなネタバレはありませんが、多少の状況説明はございます。

『ホワイト・ノイズ』

この映画はノア・バームバック監督の作品です。バームバックさんはウェス・アンダーソン監督のコメディ『ライフ･アクアティック』（赤い帽子と海のあれです）の脚本も書いているそうです。なるほど納得。変わった一捻りある笑いが画面に溢れているのはそういうことか。

何かちょっと変

この感じが映画の随所にあります。

＜映画の概要と見せ場＞

ストーリーとしては化学工場で爆発があり、人体に有害な毒物が放出され人々がパニックを起こしながらあたふたと逃げたり集まったりするという内容。
ですが、主人公一家がちょっと変。お父さん役であるアダム・ドライバー（スターウォーズやパターソン等に出演）にも緊迫感がちょっと欠けているし、お腹周りについた贅肉がなんとも言えない。

しかーーし、この映画非常に見応えのある面白いシーンがいくつもあります。観た後に頭に残る絵とでも言いましょうか、あれはなんだったのだろうと思いながら記憶の映像を振り返って楽しむことができる作品です。

特に気に入ったのは、娘の落とした人形を拾いに行くシーン。ここは映像として一大規模の見せ場だと思います。
CG作品が多い中で、人をたくさん使って、車やバイクや動物をたくさん使って、てんてこまいに画面中がてんやわんやします。ある種のパンデミックが起きている訳なんだけど、悲壮感がない。むしろ何か別のとてつもないエネルギーが画面に溢れている。多分これはストーリーどうのこうのとかいうレベルを超えたところで、監督が作りたいと熱望した絵が広がっているからではないかと思います。大好きなシーンです。

もう一つの見どころ

今作は80年代を感じさせる色使いやファッションに満ちています。しかし、色やデザインがちょっと今っぽくもあってかっこいいのです。古くてダサい雰囲気を再現しているはずなのにカラーがちょっとかっこいい。風景がちょっとかっこいい。この辺り、かなり上手な監督だと思います。もしかしたら監督かカメラマンがCMやミュージックビデオ（PV)等も撮っていた人かもしれないなと感じました。それくらい絵作りに今っぽさを感じさせます。

子供たちも良いキャラクターしてます。家族にはあまり知られていないけれど、実は賢いお兄ちゃんもお父さんを助けます。ストリーとしては避難する人たちが独自にキャンプを作って、怪しいコミュニティが動き出したりと展開も映画らしく良いです。しかし、それももしかしたらあまり関係ないくらいにラストが色とりどりのカラーに溢れていていいな〜と思いました。

視聴後記

一度観ただけでは、映画全体の細かな点を飲み込めませんでした。それでも、色のうまさと全編にわたる「変な感じ」がとても印象に残った作品でした。極彩色だけど今っぽいかっこよさのある楽しく、クスッと笑えるコメディ。深い人は現実のパンデミックについても思いを馳せることのできる、ちょいちょい仕掛けのある映画です。表面だけではないポイントも突いてきます。バズメンくんももう一回みてさらに楽しみたいと思いました。

今作『ホワイト・ノイズ』は2023/01/12現在、Netflixで視聴可能です。ぜひご覧の上感想をコメントください。
ノア・バームバック監督の作品を他にも観てみたい方はAmazonプライムビデオで、『フランシス・ハ』などありますのでチェックしてみてくださいね。これはパッケージもかっこいいデザインです。
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ではまた次回の映画でお会いしましょう！