Tascam Portacapture x8 の使い方と良い点悪い点 リニアPCMレコーダー導入感想
タスカムの32bitフロート録音可能なポータブルレコーダー『PORTACAPTURE X8』ファーストインプレッション
遂に欲しかった録音用機材を導入しました。どーもバズメンくんです。
今日は早速新加入のガジェット、リニアPCMモバイルレコーダーを紹介しますよ。
TASCAM Portacapture X8 リニアPCMレコーダー
Tascam Portacapture とは?
今回導入したレコーダーはマイク一体型のフィールドレコーダーで、これ一台あれば屋外屋内を問わず録音作業が可能なタスカムの集音機材です。
いきなり最大に良い点をここで発表します。バズメンくんが購入を決めた一番の理由です。それは・・
「アマチュアだからこその、32bitフロート録音機能」
これにつきます。32ビット?フロート?という方向けに少し簡単に説明しますね。
今までのレコーダーはTascamさんもZoomさんも各社24ビットで収録する録音機材がメインだったのですが、それが2021年ごろから32ビットが可能になりました。これによりどういうメリットがあるかというと・・
「録音に失敗しません」
つまり、録音ボタンさえ押し忘れなければ後で調整が可能な高品位素材が確実に録音できる。
今までは、録音をするときにゲインというのを操作して生の音が小さければ大きめに録音をし、逆に音が大きすぎる時はつまみを回してゲインを下げ録音を適正値にする作業が現場で必要でした。そして、それに失敗すると編集時に音割れが起きたりノイズが乗ったりという不具がありました。ところが、この32bitフロート録音を行うとその心配が少ないんだそうです。
どういうこと?
それは、カメラ撮影でいう「RAWで撮っておく」に近いらしく、大きな音も小さな音も広い範囲で一旦収録しておくことが可能なんです。そうすることにより写真で言うところのRAWで明るさや色味を後から調整するように、小さな音や大きな音も自宅のpcで適正値に編集して戻すことが可能なんです。小さな音で録音してしまった声を編集で大きくしてもノイズが出ない。突発的な大きな音で収録してしまってもPC作業時に聞きやすい音に下げてやることができる。(もちろん限度はあると思う)
これが購入の理由です。
テレビ番組のロケ撮影などを見ていると、音響さんと言う仕事の方がヘッドフォンを耳に当てながら長いマイクを持ち、音を聴いて何やら手元でつまみを捻ったりしている作業がありますね?あの作業はプロだからできる録音の方法です。指と耳で最適な音になるように撮影中に調整しているのです。
しかし、セミプロや素人にその調整技術は難しすぎます。しかもカメラで撮影も同時に?それは無理でしょう。そこで、アマチュアや素人こそ32bitフロート録音が良いのです。 現場でつまみをいじって、音量の調整をしなくても後で如何様にも調整が可能な素材が録音できます。こんなに心強いことってあるでしょうか?
では流れで他の良い点を見てみましょう。最後に悪い点も言いますね。
Tascam Portacapture x8の良い点。
・外部入力としてマイクやライン、pc入力などが一通りある。
ほぼ揃っています。本体にキャノンやラインでブスブスとコードを差し込み、最大6チャンネルのマルチトラック収録が可能です。(最大8トラックまで?)オーディオインターフェイスとしても使えるので音楽のライブ演奏や配信にも役立ちます。
・pcへの接続がtype-cのUSBということ。
これはMacBook Proを使っている身としては嬉しい。そのままプスっと刺して作業できる。レコーダーからの音をpcの方で録音することも可能だし、pcの音をレコーダーの方に送ることも可能なようです。これは楽しい。そして便利。
usb経由で電源を取ることも可能です。
・ディスプレイがスマホのようなタッチ式で画面が大きい。
これは到着して触ってから思いました。実際に使ってみるまでは物理のボタンの方が良いかもという一抹の不安はありました。しかし、実物に触れると一瞬で不安は吹き飛びました。まず画面が予想以上に大きく撮っても作業しやすいです。普通にスマホの画面をタッチするのと同じ感覚でメニューを開いたりボタンを押したりできます。
しかも、Recボタンとゲイン調整のつまみは物理ボタンとして付いているので尚更安心。(↑写真の赤い丸が0.5刻みでゲインなどを調整するフェーダーの物理ホイール)
大まかな設定は画面タッチで行い、微妙なボリューム調整は物理ボタンで、とかも可能です。(32bitフロートで録音するなら編集で変更できるのでその操作もあまりいらないですが)
・プリセットで入っているアプリのような設定が意外にも使いやすい。(別記事書く予定)
ASMR用のプリセットやフィールドレコーディング用、会話収録用、音楽収録用、Podcast用など各種のプリセットがあらかじめ用意されていて、それを呼び出すだけで本体マイク設定がそれぞれ用に変化して音を撮ってくれます。ASMRなら近くの小さい音をメインで拾い、フィールドなら遠くの鳴き声まで集音するとかの設定が瞬時に変えられます。
しかも今後もこのプリセットは追加で更新されるらしい。もちろんフルマニュアルも設定できます。
・音がいい
当然ながらハイビットレートで収録できますし繊細な音も拾うマイクが標準で付いてきます。なので買ったその日から収録を試せます。アルカリ電池も付いてきましたよ。この辺の細やかな気が利く感じは企業として高ポイントです。あとはヘッドフォンとmicroSDカードがあれば早速フィールドに出かけられますね。(最高 192kHz 32bit float)
では褒めちぎりはこれくらいにして悪い点・改善希望点を
・とにかく標準セットマイクの取り付けが難しい。
この一点は改良してもらいたいですね。慣れちゃえば簡単なのだろうけど最初からすんなりはめ込みが楽なようにして欲しいな。マイクの挿入位置合わせのマークを本体側と両方にマークしておけば挿入位置探しをせずに済むから楽なのに。
*別記事書きましたのでチェックどうぞ→『タスカムの標準マイクが挿しにくい』
・持ち運ぶ付属ケースがない。
ちょっとした移動の際に、一旦しまうための袋かケースのようなものが入っていると助かるなと思います。コストを抑えるために仕方がないのかもしれませんけれど、マイクを裸でカバンに入れるわけにもいかず、さてどうしようプチプチに包んどく?とりあえず・・(素直に別売のアクセサリーセットを買いなさい?)
2022/01/03追記 コメントで「Opaza Switch 用 ケース Nintendo Switch 対応 キャリングケース」がぴったりで持ち運びに良いという貴重な情報を頂きました。(I様ありがとうございます。)上記キーワードで検索して頂くか下記リンク(楽天アフィ)からも飛べるようにしておきますね↓
Opaza Switch 用 ケース Nintendo Switch 対応 キャリングケース
・充電は本体ではなく電池の方で行う。
これはバズメンくん的には特に問題ないんですが気になる方もいると思うので書いておきます。portacaptureの電源はUSBケーブルを繋いで電源をとるか、単三電池4本を本体に入れるかして利用します。USB使用時はコンセント(別売)からとかpc、モバイルバッテリーから取りますが、単三電池は入れ替えて使います。なので充電がなくなれば新しい電池を入れるか、充電式エネループ等のリチウムイオン電池を用意する必要があります。本体のみで電池を充電する機能はないのでこれは一応注意してください。バッテリー式ではありませんので。
バズメンくん的なおすすめはエネループの電池を使うとコスパ的にも良さそうかなと思います。家で寝ている時間に充電しておけばいいし。忘れても外出先でアルカリ電池を買えるから問題ない。エネループなら3時間くらいで満充電になるタイプがあるので基本はそれを使っていこうと思います。量販店でも充電器込みで三〜四千円代であります。
エネループの現在価格をチェック→Panasonic エネループ 単3形 K-KJ85MCC40
・2022/01/03追記
Twitter上の情報ですが、ディスプレイの液晶に白ムラが出るとの情報が流れていました。まだいじり倒していないのもあるかもしれませんが、バスメンくんの個体に違和感はまだ感じていません。個体差があるのかも。まぁあとはカメラじゃないのでそういう点はバズメンくん的に気にしてないから目につかないのかも?ちょっと様子見てまた後日追記するかも。
さて、初見的にはこれくらいの感じです。音の感じはこれから実際に録音した音を順次公開していくつもりです。(←早速youtubeにテスト音源公開しました〜>>https://www.youtube.com/channel/bazmen_portacapture
・2022/01/16追記→(更新 *20221007 追記 ファームウェア V1.3へのアップデートで今問題は解決しました。)
悪い点というわけではありませんが、マニュアルモードで録音した場合など使っていないチャンネルに何もマイクなどを指していなくても入力がON状態だとトラックとしてファイルが作成されます↓
例:マニュアルモードで入力1と2に標準マイクだけで収録する場合。他の使っていない3、4、5、6などの入力を画面でオフにしておかないと、無音のファイルが作成されます。使うのは1、2だけなので他の入力はマイクマークを押してオフにしておいた方が良い。上の写真のファイルだと1-2.wavとMIX.wavだけが必要で、あとは空の無音データです。
削除が面倒なので録音時にオフを忘れずに。
*ファームウェアをヴァージョン1.3へ更新することでこの問題は解決済みです。非常に使いやすくなりました。自分好みに録音パラメーターを変更したものを、アプリごとに設定情報として保存もできます。まだの方は是非。Tascam→https://tascam.jp/jp/support/news/7042)
さらに使い倒してどんどん記事にしていく予定ですのでチェックよろしくお願いします。ブックマークをお忘れなく〜
しかし読み方はポートキャプチャーなのか?ポータキャプチャなのか?ポルタキャプチャーなのか・・・
ではまた。販売価格や在庫有無はAmazonや楽天等以下リンクで調べられます。人気商品なのでチェックは小まめ、お早めにどうぞ。
はじめまして こんばんわ 記事の方拝見致しました。
私も購入したもののケースの問題にぶち当たりまして
アマゾンでゲームケースで手頃なものを見つけて 本機種収納にピッタリでした。
若干嵩張りますが持ち手も付いてます。
Opaza Switch 用 ケース Nintendo Switch 対応 キャリングケース で検索して見てください。
1600円前後にしては上出来です。
暫定でエツミのストラップを付けておりますが近日中に帆布ストラップに交換します。
では失礼致します。
伊藤様こんばんは。読んで頂きありがとうございます。ケース問題ありますよね!同じ気持ちで嬉しいです。早速Nintndo Swichi対応ケース検索しました。これはぴったり良さそうですね〜。後ほど情報を記事に追記させて頂きたいと思います。貴重な情報助かります。ありがとうございます。私はまだ間に合わせのプチプチと厚布の二重ミニバッグです・・
Great suggestion!
I wonder how the opaza fits X8, if someone can take a picture will be really useful to others.
Thank you again, I hope you enjoy recording with such novel recorder.
GP